おるたネットニュース vol.1

おるたネットニュース vol.1 2014年11月19日配信

コラム:変動期にさしかかった日本教育

おるたネット代表 古山明男

不動の日本教育。戦後60年びくともしなかった日本教育。その日本教育が、来年から変動期に入ると思われます。理由が二つあります。

一つは民意反映の道ができたことです。2015年4月から、「地方教育行政の組織および運営に関する法律」の改正が施行されて、公教育に首長の発言権が大きくなります。これまで、教育には、民意反映の道がまったくないという大問題がありました。これで首長選挙の時、教育をどのように運営するかが、はっきりと争点になります。教育が時の政治に流されやすくなる、首長の人気取りに使われそうなどの問題点はあります。しかし、教育での、問題は浮かび上がり、変化が起こるようになります。いろいろな試行錯誤が為されるようになるでしょう。

もう一つは、フリースクールなどでの学びを合法化する動きがあることです。政府・文科省がかなり具体的に動き出しており、首相がフリースクールを視察する、文科省に担当官が置かれるなどしています。民間のほうでも「多様な学び保障法」の案を作っており、それを実現させようという動きに、広範囲の結集があります。2年後を目安に、現在は制度外とされているオルタナティブ教育が、なんらかの形で合法化されそうです。これは、テストで点数を取ることではないという教育を選択可能にします。「教育」とはなんであるかを、根本から揺さぶることになるでしょう。 首長の教育関与が深まれば、大勢は学力重視に向かうでしょう。しかし、すべての自治体がということでもなく、人間性重視の教育に向かう県や市町村も出てくると思われます。来年から、地方自治体が、「何かいい教育方法はないか」と鵜の目鷹の目で探し回るようになると思います。

フリースクールなどに関しては、今後どのように制度化されるかは、これからの活動にかかっている状態です。細々ではありますが、実例はかなりできており、これからの発展が期待されます。

これから1,2年は重要な時期になると思います。「学ぶ側の一人一人を尊重してほしい」、「教育のやり方は多様です」と伝えていく活動は、大きな意味を持つだろうと思います。

各種イベント情報

第24回 教育カフェ・マラソン ~どうする?これからの教育~

話題提供者 小竹めぐみ
日時:2014年11月21日18:30 – 20:30
会場:箕面子どもの森学園
https://www.facebook.com/events/584652444994723/

フリースクール全国フェスティバル2014

全国のフリースクールが集まって開催する合同文化祭
日時:2014年11月22日(土) 13:00~15:00(予定)
会場:東京シューレ葛飾中学校(東京都葛飾区)
主催:フリースクール全国ネットワーク
http://freeschoolnetwork.jp/p-festival/239

どうなる国のフリースクール支援

フリースクール全国フェスティバル2014 緊急特別企画フォーラム
日時:2014年11月22日(土) 13:00~15:00(予定)
会場:東京シューレ葛飾中学校(東京都葛飾区)
主催:フリースクール全国ネットワーク
http://freeschoolnetwork.jp/p-proposal/248

文部科学省全国フリースクール等フォーラム

日時:平成26年11月24日(月曜日)振替休日 15時00分~17時00分
会場:文部科学省3階講堂
主催:文部科学省
事前申込制 11月19日(水)まで
http://www.mext.go.jp/b_menu/gyouji/detail/1353389.htm

文部科学省全国不登校フォーラム

日時:平成26年11月28日(金)振替休日 15時30分~17時50分
会場:国立オリンピック記念青少年総合センター
主催:文部科学省
事前申込制 11月19日(水)まで
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/11/1353393.htm

編集後記

関係者の積年の活動が実り、いよいよ政府が動きはじめました。このタイミングで第1号を発行できることに意義を感じます。今後の動きにも目が離せません。コラムを中心に、これからの教育についてお伝えして参ります。

(きむさと)

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