おるたネットニュース vol.19

おるたネットニュース vol.19 2016年3月7日配信

コラム

おるたネットからの要望書おるたネットでは超党派フリースクール等議員連盟の各議員に、次のような要望書を出しました。

ご検討中の、普通教育の機会確保に関する法律の成立を願っています。つきましては、次のことに一歩でも近づいた立法を要望します。

  1. 教育多様化の理念の確立を
    すべての保護者は、憲法26条第2項によって、子どもに普通教育を受けさせる義務を負っています。しかし、提供される教育が子どもに合わないため、この義務を履行できない保護者がたくさん存在します。義務教育としての普通教育が柔軟である必要があります。現行の学校に限定せずに、普通教育の機会が確保されるよう、法律的に理念が確立されることを要望します。
    日本に社会問題になるほどの不登校があることは、世界に類例を見ません。不登校の根本原因は、学校が提供できる教育の幅が狭いことにあります。解決方法は、教育の多様化です。例として、米国のホームスクールとチャータースクール、英国の在宅教育と独立学校、韓国の代案学校などがあります。
  2. 教育選択の道を── 不登校になってからでは遅い
    子どもが学校教育に合わなければ、不登校になる前でも現行の学校に限定せずに教育を選択できる道がつくよう、要望します。子どもが不登校にまでなってしまうと、子どもの自尊感情と学習意欲が損なわれており、長期のケアが必要になることが通例です。不登校になってから特別の教育を用意しても遅いです。
    すべての子どもが充実した学校生活を送れるよう、教育行政当局と学校はすでに大きな努力をしています。その努力は今後も必要ですが、実際の人員と教育方法の枠内では、限界があります。フリースクール、ホームスクール等を制度的に支援することが必要です。
  3. 教育イノベーションを可能に
    日本教育は、高度経済成長を可能にしましたが、その成功に安住し、クリエイティブな人間が育ちにくくなっています。この時代に、学校教育を拒絶する子どもたちがいることは、新しい教育を開発するチャンスと捉えることができます。現在の学校教育に合わない子どもたち一人一人に道がつくようにすることから、教育イノベーションが生まれてきます。
  4. (以上)
    平成28年2月25日

    編集後記

    超党派の議員連盟で教育機会確保法の成立に向け話し合いが行われています。この国会に向け、今週が山場のようです。子どもたちの大事な権利の為に、大きな1歩を踏み出せることを切に願っています。

    (きむさと)

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