おるたネットニュース vol.24

おるたネットニュースvol.24 2018年6月18日配信

日本各地で「新しい学校をつくりたい!」と活動する人が増えてきています。教育機会確保法が施行して2年目、さらなる動き、応援します!お気軽にお問合せ下さい。

コラム:失敗しないために生きるのではなく

古山明男

狩猟採集民族が、苦難に直面したときに快活であることの報告がいくつもあります。「野生への旅~いのちの連続性を求めて」で、ジーン・リードロフ(ジャーナリスト)は、ベネズエラの奥地を進む旅をするときの、イタリア人とインディオの違いを述べています。一行はカヌーで川をさかのぼっていたのですが、滝があると、カヌーを陸に上げて運ばなければなりませんでした。「目の前にいる男たちは、皆力を合わせて一つの仕事をしている。そのうちの二人、イタリア人はこわばった表情で、眉間にしわを寄せ、癇癪を起こし、ひっきりなしにののしりちらしていた。ところがその他の連中、つまりインディオたちは楽しそうにしているのだ。彼らはカヌーが思うようにならないことを種に笑い、カヌーとの戦いごっこをし、カヌーを押していないときには大変くつろいでおり、お互いの擦り傷を笑い合っていた。」 このインディオたちにとって、失敗も困難も、忌むべきものではないのです。たぶん、人生に対するもっとも基本的な姿勢が、私たちとこのインディオでは違っています。

私たちが受けてきた教育は、失敗させないことに、大きな重点がかかっています。特に学校は失敗することに厳しいです。将来の事務所や工場での職業生活の予行演習という面が強いのです。

学校教育のほとんどは、何かを達成させるために行われます。達成に失敗することは、失敗であり恥であり、なんとしても避けるべきことなのです。それを受けて家庭は「学校で失敗させない」ことに力を注ぎます。その結果、私たちは、自分の意欲と楽しみ方がわからなくなり、たくさんの落ち込み、無気力、鬱病、自殺を生みだしています。

私たちの文化は、失敗を排除しようとします。そのため、学ぶことがすごく下手になりました。子どもは、失敗しては工夫するうちに、物事の性質を掴むのです。失敗を許容する土壌文化がないと、模範解答の真似をするだけになります。

そもそも、まだ遊び盛りの子どもたちに、ハードルを設定しては「跳べた跳べない」と評価している教育そのものに、子どもの成長に対する無理解があるのだと思います。子どもは自律的な活動意欲を持っています。それを抑えて、子どもたちに知識やスキルを強制しているうちに、子どもたちは自分が何をしたいのかがわからなくなってしまうのです。

子どもたちの自律的な活動意欲は、遊びと呼ばれています。もっと子どもの遊びと調和した教育が必要だと思います。

おるたネットニュース

千葉県フリースクール等ネットワーク及び超党派の議連が発足しました

千葉県では教育機会確保法を根拠に掲題の団体と共同し、懇談を重ねることができました。そして今年3月には千葉県議会のフリースクール等議連が発足、5月6日に市民、支援者、行政、議員が一同に会して学び合う会を開催しました。
https://www.facebook.com/events/192163461391258/

オルタナティブスクールへの通学定期申請について

先行するオルタナティブスクールの事例を紹介し、埼玉県で立ち上がった学び場さんに通学する中学生が無事に通学定期を入手することができました。

第5回多様な学び実践フォーラムに出展

2月24・25日(土・日)に早稲田大学戸山キャンパスにて開催されました。おるたネットもブース出展いたしました。

イベント情報

【箕面こどもの森学園】“Manabeeプログラム”の2期生の募集

6月30日(土)14:00~17:00より箕面こどもの森学園で学び場コーディネーターManabeeプログラムが始まります!去年度に続き2期生の募集をします。学びの場の運営、子どもとの関わりについて実践的なヒントになる内容がたくさん!

【日本イエナプラン教育協会】〈第3回全国大会〉開催のお知らせ

日程:7月28日(土)・29日(日)の2日間
イエナプラン教育について興味・関心がある方、さらに深く知りたい方、実践を深めたい方にとって、全国の志を共にする仲間と繋がる機会にもなりますので、ぜひともご参加ください!

【日本シュタイナー学校協会】連携型教員養成講座第1期受付開始
日本シュタイナー学校協会 連携型教員養成講座 | 日本シュタイナー学校協会
【フリースクール全国ネットワーク】不登校・登校拒否を考える夏の全国大会2018 in 金沢

日程:2018年8月4,5日(土,日)会場:金沢大学角間キャンパス(予定)

新規プロジェクト「なぜ幼稚園は選べて小学校は選べないのか」について

我が子を育てるに当たり、「より我が子にとって最善な選択」をしたいと願うのが親心である。
「〈裸足で外遊び〉を謳うあの園で、身体の強い子に育てたい」「うちの子は音楽が好きだから楽器が沢山あるあそこの園」「地域の友達を作りたいので近くの園」「自主性を伸ばす方針のあそこの園」など、(地域的、金銭的な苦労はあれど)就学前であれば幼稚園、保育園ともに選択肢しかし、小学校にあがるとなると公立、私立ともに画一的な学校教育に直面するのが現況である。
「より子どもの〈幸せ〉を追及する教育」を求める親の選択肢を増やせるよう、今、日本各地で起こっている『新しい学校づくり』のムーブメントを後押しする活動を展開する。
活動サイトなど開設でき次第、本メルマガ等で紹介してまいります。

この会は、子どもは一人ひとりちがうことを認め、個々の人格と学ぶ権利を尊重し、多様な教育へのニーズに応える活動を推進します。そして、その多様な教育を保障する社会の実現を目指します。
お読みいただきありがとうございました。入会についてはこちらをご覧ください。
入会のご案内
この会の理念とそれに基づく活動方針にご賛同いただける方なら、どなたでも参加できます。 入会申し込みフォームをご利用になるか、PDFの入会申込書を印刷に必要事項を記入して事務局宛に郵送してください。 現在は個人会員のみで、次の2種類があります...

WEBサイト: http://altjp.net/
Facebook: https://ja-jp.facebook.com/altnet.jp/
タイトルとURLをコピーしました