多様な教育を推進するためのネットワーク / Network for the Promotion of Educational Diversity

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おるたネットニュース vol.7

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┃  おるたネットニュース vol.7 2015年2月19日配信    ┃
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・ニュースと解説………首相施政方針演説に「多様な学び支援」古山明男
・論説……………………スモールスクールの時代がやってくる その1
辻 正矩(箕面こどもの森学園)
・各種イベント情報……近日開催される各種イベント情報
・編集後記


■ ニュースと解説 ━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

首相施政方針演説に「多様な学び支援」   古山明男

2月12日の衆議院本会議で、安倍首相の施政方針演説があり、不登校の娘を
持つ保護者からの手紙が引用されました。

(演説より抜粋)
「娘はだんだん自己嫌悪がひどくなり『死んでしまいたい』と泣くこともあり
ました・・・学校に行くたびに輝きが失せていく・・・しかし、娘は世の中に置
いて行かれまいと、学校に通いました。」
中学一年生の時、不登校になりました。しかし、フリースクールとの出会いに
よって、自信を取り戻し、再び学ぶことができました。大きな勇気を得て、社会
の偏見に悩みながらも、今は就職活動にもチャレンジしているそうです。
(抜粋終わり)
【全文】官邸ホームページ
http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/statement2/20150212siseihousin.html

現在の学校システム外の教育について、ここまで総理大臣が語るのは、画期的
なことです。「フリースクールなどでの多様な学びを、国として支援してまいり
ます」の明言がありました。

この支援の形がどのようなものになるかが、今後の焦点です。現在の学習指導
要領の枠の中での柔軟運用に留まるのか、子どもの関心と自発性を軸にして教科
や授業の枠を作らないサドベリー型教育や、アンスクーリング型在宅教育を正式
に認めるところまで行くのか。
公的助成は、どのようなものになるのか。

フリースクール側には「かえって規制の網をかぶせられることにならないか」
という警戒も根強くあります。

はやくからフリースクールの合法化に取り組んでいる「多様な学び保障法を実
現する会」は、教育内容の規制は作らないという方針です。フリースクールや
ホームエデュケーションの質確保に当たっては、現在のような事前規制主義をと
らずに、相互認証と事後チェックによって自律性を確保する方向を打ち出してい
ます。

文部科学省では「フリースクール等に関する検討会議」が設置され、具体的な
検討に入っています。6月に中間報告が出され、そのときに骨格ができますので、
今年前半がたいへん重要な時期になります。


■ 論説 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥……

スモールスクールの時代がやってくる その1
辻 正矩(箕面こどもの森学園)

近い将来、小さな学校の価値が認められる時代がやってくると私は思っています。
今の学校は、学級崩壊、不登校、いじめなど多くの問題を抱えています。いろいろ
対策が講じられていますが、もはやそのやり方では対応できなくなっており、新た
な解決策が求められています。その有望な解決策と考えられるのがスモールスクー
ルです。

スモールスクールは、小規模で家庭的な雰囲気の中で子どもの主体的な学びを支
援する民主的な学びの場です。このような学びの場はフリースクールとかオルタナ
ティブ・スクールと呼ばれており、ほとんどが正規の学校ではありません。現在の
学校のあり方に疑問を持った市民たちが、自分たちの理想の教育を目指してつくっ
た学校で、その数は全国で百校くらい。これらの小さな学校が今の日本の教育の閉
塞状況を打破って、この国の教育の形を変えていく起爆剤の役割を果たすだろうと
思っています。

15歳未満の子どもの人口は1980年の2700万人をピークに、それ以降減り続けてい
ます。それに伴い小学校の数も減り始め、1984年に2万5064校あったものが2013年
には2万1131校。このまま人口減少が続けば、小学校の規模が小さくなり、全校生
徒30人以下の学校が現在の1557校から2040年には2833校になると推定されています。

最近の新聞報道(注1)によると、文科省は「小学校は12~18学級、通学距離は
4キロメートル以内」という従来の学校配置の基準を見直し、スクールバスを利用
して通学圏を拡げ、統廃合を進めようとしています。学校統廃合は人口減少を加速
化させ、地域コミュニティの崩壊を招くと言われているのに、それでも正当化され
るのは、小さな学校は経済効率がわるいだけでなく、小規模クラスは多様性に欠け、
子ども同士の関係性が固着化するなど、教育上好ましくないと考えられているから
です。

最近、たった一人の生徒を入学させるために休校していた小学校を7年ぶりに復
活させたという記事がありました。学校復活は、集落存続のための町の事業の一環
で、集落に新たな転入家族を呼び込むための苦肉の策でしょうが、学校がコミュニ
ティを維持するのに重要な役割を担っていることを示しています。私も、なるべく
現在ある学校を存続させた方がいいと思っています。しかし、それは今までの学校
のやり方ではなく、新しい考え方と方法によって、学校を運営すべきだと考えてい
ます。
近年、海外ではスモールスクールの良さが再認識され、支援しようという動きが
拡がっています。次号では、その様子を報告します。

注1)2015年1月19日朝日新聞朝刊


■ 各種イベント情報 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

○東京サドベリースクール勉強会
「子どもがイキイキと生きる為に、大人に何ができるか」
日時:2015年2月28日(土)
会場:一般財団法人 東京サドベリースクール
内容:今回の勉強会は「子どもがイキイキと生きる為に、大人に何ができるか」
というテーマで大人のありかたを考えていきます。
http://tokyosudbury.com/event/7423


■ 編 集 後 記 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………

2月7~8日に大阪で開催された、第2回オルタナティブな学び実践交流研究集会
に参加してきました。全国から多様な学び場の関係者が集結しました。これだ
けの面々が一堂に会することはなかなかありません。多様な学びの実現に向け
て会場は参加者されている方々の熱気に満ちていました。(きむさと)


【おるたネットニュース】

発 行 日:およそ隔週水曜日発行(休刊:祝日、年末年始など)
発行開始日:2014年11月19日

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